IC1396
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IC1396全景
IC1396は、ケフェウス座で輝く、視直径の大きな散光星雲(輝線星雲)です。 星雲大きさは、有名な北アメリカ星雲を凌ぐほどですが、 大変淡く、銀塩フィルムで撮影していた頃は、難物と呼ばれていた天体です。 昔、銀塩フィルムで撮影したIC1396星雲の写真もご覧ください。
写真左上に写っている明るい星は、 ガーネットスターと呼ばれているケフェウス座μ星です。 数多くの星の中でも特に赤く見えるので、ウィリアムハーシェルが名付けたとされています。 双眼鏡で見てもその赤さは感じられ、他の星と比べてみるのも面白いでしょう。 IC1396星雲の内部、中央右寄りには、vdB142と呼ばれる暗黒帯が走っています。
この作品は、南アルプスを見渡せる高地、しらびそ高原で撮影しました。 素晴らしい星空の下、天文仲間と談義しながらの撮影は、とても楽しいひとときでした。 星雲自体の写りも大変良く、2007年の夏の思い出作品になりました。
この作品を撮影した2007年頃は、冷却CCDカメラと、市販のデジタル一眼レフカメラの差は大きかったのですが、 2013年頃からはデジタル一眼レフカメラでも、クオリティの高い天体写真を撮れるようになりました。 デジタルギャラリーに掲載しているデジタル一眼レフカメラで撮影したIC1396の写真もご覧ください。
Imaging information
撮影光学系: タカハシε-180ED, NJP赤道儀
使用カメラ: SBIG STL-11000M, Astronomik Type2C LRGB filters
露出時間: L=150分(15分×10),R=30min, G=30min, B=30min(RGB:2x2binned)
総露出時間: 4時間
画像処理ソフト: Stellaimage5, PhotoshopCS
撮影場所: 長野県上村しらびそ高原、2007年撮影