M90 銀河

M90、NGC4569

M90 銀河

Takayuki Yoshida

おとめ座の系外銀河 M90

M90は、おとめ座に位置する系外銀河で、 フランスの天文学者シャルル・メシエが1781年に発見しました。 M90銀河は、南北に伸びたような形状で、長辺側は10′程度の大きさがあります。

M90銀河の明るさは約9.5等で、メシエ天体に選ばれている系外銀河の中では暗めの天体です。 M90の存在を確認するには、口径5センチ程度の双眼鏡では少々難しく、 口径10センチ前後の天体望遠鏡はほしいところです。

口径が更に大きな、20センチ程度の天体望遠鏡を使用すれば、ぼんやりとした楕円形の姿を確認できます。 銀河中心部分に走る暗黒帯や、銀河外側の渦巻を観察しようと思えば、口径30センチ以上の大型天体望遠鏡が必要でしょう。

M90の写真は、口径25センチの天体望遠鏡を使用して撮影しました。 撮影当日は気流が悪かったため、銀河中心部の解像感が不十分ですが、暗黒帯をはじめ、銀河の特徴的な構造は写し出すことができました。 銀河の腕の外側には、更に淡い部分が広がっているようです。 銀河の淡いハロ部分を長時間露光で写しだすのも面白そうですね。 機会があれば、好条件の夜に再度撮影を試みたい系外銀河です。


Imaging information

撮影鏡筒:タカハシ Mewlon-250CRS

天体望遠鏡の架台:ビクセン AXD赤道儀

使用カメラ:SBIG ST2000XM、Astronomik Type2C LRGBフィルター

露出時間:L画像=15分×6枚、RGB画像=各10分×2枚

画像処理ソフト:ステライメージ8、PhotoshopCC 2017

撮影場所:岡山県備前市吉永町八塔寺、2019年撮影