亜鈴状星雲 M27
亜鈴状星雲 M27
M27は、こぎつね座で輝いている惑星状星雲です。 M27は、星雲の形状が筋肉トレーニングに使う鉄亜鈴の姿に似ていることから、 「亜鈴状星雲」や「亜鈴星雲」と呼ばれています。 改めて亜鈴状星雲の上写真を確認すると、星雲の明るい部分に注目すれば、全体の形状が鉄アレイのようにも見えます。 個人的には、かじられたリンゴの芯のようにも見えますが、いかがでしょうか。
亜鈴状星雲は、惑星状星雲としては視直径が大きく、７等級と明るいので、 双眼鏡でも姿を確認することができます。できれば、20倍前後の少し倍率が高めの双眼鏡が観望には向いているでしょう。 天体望遠鏡を用いれば、鉄アレイに似た星雲の形を確認することができます。 都市部の明るい夜空の中でも姿を確認できるので、光害地での観望にもお勧めできる天体の一つです。
亜鈴状星雲の写真は、自宅から撮影したL画像に郊外で撮影したRGB画像を加えて、 LRGBカラー合成で一枚の写真に仕上げています。 自宅は光害の影響で夜空が明るいため、通常の赤外カットフィルターではなく、 ナローバンドフィルターを冷却CCDカメラに取り付けて撮影しています。 ナローバンドフィルターを使用すると、光害の原因となる人工光の大部分をカットするので、 夜空の明るい都市部でもコントラストの高い画像を得られるようになります。
※画像は周囲を若干トリミングして掲載しています
Imaging information
撮影機材：タカハシ MT-200、 ヘラクレス 赤道儀
使用カメラ：SBIG ST2000XM、 アイダス社製 NBN-PV フィルター、アストロノミック社製 RGBフィルター
露出時間: L画像=600秒×10枚、RGB=各600秒×2枚
画像処理ソフト: Stellaimage8、PhotoshopCC 2015
撮影場所：兵庫県宝塚市(L画像)、岡山県八塔寺(RGB画像)、2020年撮影