オリオン座中央部の星雲

M42,Horsehead Nebula

オリオン座中央部の星雲群

Takayuki Yoshida

オリオン座中央部の星雲

冬の星空の中でも、馬頭星雲とオリオン大星雲は天体写真ファンに人気の高い被写体です。 その二つを焦点距離200ミリの望遠レンズと、APS-Cサイズのデジタル一眼レフカメラで撮影しました。 画面左上には馬頭星雲が、右下にはオリオン大星雲が写っています。

写真をよく見ると、馬頭星雲とオリオン大星雲の間にも淡い星雲がボンヤリと写っているのがわかります。 これらの星雲は非常に淡いため、肉眼では全く見えません。 長時間露出で撮影した画像を強調処理して、初めて浮かび上がってくるガスの流れです。

馬頭星雲とオリオン大星雲を対角に配置したこの構図は、冬の天体写真の定番と言える一枚です。 銀塩フィルムの頃から撮り続けていますが、デジタル機材に変えて、より一層淡い部分を表現できるようになりました。 ただ、星雲の明るさの差が激しい星域ですので、淡い部分を表現しようと思うと、明るい星雲部分は飛んでしまいます。 写真全体のバランスを見ながら、処理を進める必要がある領域です。


Imaging information

撮影光学系: キヤノンEF200mm F2L IS USM

撮影カメラ: Astro60D(キヤノンEOS60Dの天文用フィルター換装・冷却改造モデル)

フィルター: IDAS HEUIB-IIフィルター使用

赤道儀: タカハシP-2Z赤道儀、AMD-1モーターにて一軸オートガイド追尾

カメラの設定: ホワイトバランスプリセット、F2.5、ISO800、RAWモード

露出時間: 270秒×16コマ

画像処理ソフト: ステライメージ7、PhotoshopCC 2014

撮影場所: 兵庫県神河町峰山高原