いて座のM8とM20

いて座のM8とM20

天体撮影用の明るい反射望遠鏡、タカハシε-130Dとデジタル一眼レフカメラを使用して、いて座のM8とM20を撮影しました。 M8、M20共に大変有名な星雲で、M8は「干潟星雲」、M20は「三裂星雲」の愛称で親しまれています。 二つの星雲は、天の川銀河が特に濃い、いて座の中で輝いているので、周りにはたくさんの微恒星が写ります。

撮影した夜の透明度が良かったお陰で、コントラストの高い元画像が得られましたので、 元画像の情報を損なわないようにして仕上げました。 具体的には、フラット補正で周辺減光を補正した後、 ステライメージ8のレベル補正コマンドで強調し、デジタル現像を適用しました。 そして、最後にPhotoshop上で色の微調整を行って仕上げました。 ε-130Dは色収差が発生しないためか、屈折望遠鏡よりも星の色が鮮やかに仕上がったように感じます。

今回撮影に使用したε-130Dは、アイソン彗星が地球に接近した2013年に発売された天体望遠鏡です。 私は上位機種で、2005年に発売されたε-180EDを愛用していますが、 光軸調整機構などが変更されていて、より使いやすくなったように感じました。 また、鏡筒が小型で比較的軽量なので、SXD2赤道儀クラスにも搭載できるのがいいですね。 発売から5年経ちますが、実際に使ってみて、今でも人気機種の理由がわかった気がします。


Imaging information

撮影光学系:タカハシ ε-130D

撮影カメラ:ニコン D810A

赤道儀:ビクセンAXD赤道儀にて追尾、M-GENにてオートガイド追尾

カメラの設定:ホワイトバランス 手動設定、ISO1600、
RAWモード、ピクチャーコントロール フラット

露出時間:300秒×8コマ

画像処理ソフト:ステライメージ8、PhotoshopCC 2015

撮影場所:奈良県五條市大塔町、2018年撮影