M16とM17

M16とM17

夏の天の川銀河は、いて座からたて座にかけて特に濃くなっています。 その天の川銀河の中で輝く星雲の中でも、M16とM17は天体写真ファンに人気があります。

M16は「イーグル星雲(わし星雲)」とよく呼ばれている星雲で、写真上部に写っている赤い星雲です。 このM16星雲はへび座に属していますが、探す場合はいて座やたて座からたどった方が分かりやすいでしょう。 M16は以前はそれほど有名な星雲ではありませんでしたが、ハッブル宇宙望遠鏡のクローズアップ写真が紹介されてから、 一躍脚光を浴びるようになり、いろいろな焦点距離で撮影されるようになりました。

写真中央下寄りに写っている赤い星雲が、散光星雲のM17です。 こちらはその形から「オメガ星雲」や「白鳥星雲」と呼ばれています。 M16同様に中心部はかなり明るいので、天体望遠鏡や双眼鏡でもぼんやりと姿を確認できます。

M16とM17星雲は、写真のようにペアで写されることが多い天体です。 どちらも明るく大きいので撮りやすく、また美しい天体です。 夏休みを利用して、こうした天の川の中で輝く星雲の撮影にチャレンジしてみるのも面白いのではないでしょうか。


Imaging information

撮影光学系: キヤノンEF200mm F2L IS USM

架台: ビクセンGP2赤道儀にて自動追尾

使用カメラ: キヤノンEOS60D(冷却改造,フィルター換装)

カメラの設定: ホワイトバランスプリセット, ISO1600, RAWモード, 絞りF2.5, LPS-P2フィルター使用

露出時間: 120秒×4, 露出時間8分

画像処理ソフト: ステライメージ7, PhotoshopCS5

撮影場所: 岡山県備前市