コーン星雲とIC2169

Cone Nebula,NGC2264,Sh2-273,IC2169,IC446

コーン星雲とIC2169

Takayuki Yoshida

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コーン星雲とIC2169

いっかくじゅう座のS星付近に広がる赤色の散光星雲(コーン星雲付近)と、 青色に輝くIC2169星雲を切り取った写真です。 35ミリフルサイズデジタル一眼レフカメラにコーワのテレフォトレンズ(350mm)を取り付け、 横構図で撮影したところ、二つの天体がちょうどよいバランスで構図内に収まりました。 この星域は、赤と青の星雲の色合の対比が美しいところだと思います。

IC2169の見かけの大きさは約25分あり、決して小さな星雲ではありませんが、 左で輝く赤い散光星雲が非常に大きいため、上の写真ではとても小さく感じられます。 コーン星雲付近の赤い星雲は、全天の中でもかなり大きな部類に入り、 天体写真ファンの格好の被写体となっています。

今回の撮影では、赤い散光星雲のコントラストを高めるため、アイダス社のHEUIB-IIフィルターを使用しました。 直焦点撮影でフィルターを使用する場合は、フィルターの取り付け場所が悩ましいところですが、 その点、Astro6Dにはドロップインフィルターボックスがあるので、 大口径の52ミリのフィルターもねじ込むことができ、大変便利でした。

フィルターの効果もあって、星雲の淡い広がりまでコントラスト良く表現することができました。 ただ残念ながら、撮影の途中で夜空に雲がかかり、十分な枚数を撮影することができなかったため、 画像は若干荒れ気味になってしまいました。 淡い星雲ですので、できるだけ多くの枚数を撮影し、コンポジットした上で画像処理を行いたい対象です。


Imaging information

撮影光学系:コーワ PROMINAR 500mm F5.6 FL (マウントアダプター TX07使用, 350mm F4)

撮影カメラ:Astro6D(キヤノンEOS6D フィルター換装・冷却改造モデル)

フィルター: IDAS HEUIB-IIフィルター使用

赤道儀:ビクセンAP赤道儀、M-GENスーパーガイダーにてオートガイド追尾

カメラの設定:ホワイトバランス プリセットマニュアル、F4、ISO1600、RAWモード

露出時間:300秒×6コマ

画像処理ソフト: RAP2、ステライメージ7、PhotoshopCC 2015

撮影場所: 岡山県備前市吉永町八塔寺