Sh2-275 ばら星雲

Sh2-275,NGC2246

Sh2-275

Takayuki Yoshida

Sh2-275 ばら星雲

Sh2-275は、ばら星雲の愛称で知られているHII領域です。 Sh2-275は星雲の中心にある散開星団NGC2244のエネルギーを受けて輝いており、その形が薔薇のように見えることから、 この愛称で呼ばれています。 星雲の形のみが注目されがちなばら星雲ですが、星雲の中心付近には、暗黒帯やグロビュールと呼ばれる構造が見られ興味深い天体です。

ばら星雲は、通常、肉眼では見えないのですが、星空の条件がとても良い夜には薄っすらと見えることが知られています。 私自身、透明度が素晴らしくよかった大台ケ原の夜、口径4センチの双眼鏡(フィルター無)で、うっすらと広がる星雲の形を確認することができました。 機会があれば、ばら星雲が双眼鏡で見えるかどうか、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

Sh2-257の撮影には、口径13センチの屈折式望遠鏡タカハシTOA-130と、冷却カラーCMOSカメラASI2600MCPを用いました。 レデューサーを用いて縦構図で撮影しましたが、若干、窮屈な構図になってしまいました。 バランスを考えると横構図の方が良かったのかもしれませんね。 今回は赤色の彩度を抑えめにして、星雲の色合いの変化を表現しました。


Imaging information

撮影鏡筒:タカハシ TOA-130、TOA-35レデューサー0.7×使用

望遠鏡架台:ビクセン AXD赤道儀

撮影カメラ:ZWO ASI2600MC Pro 冷却CMOSカメラ

カメラの設定:センサー温度 -10℃、ゲイン 100、オフセット 50、1×1ビニング

露出時間:480秒×8コマ (総露光時間:約64分)

画像処理ソフト:PixInsight、ステライメージ9、PhotoshopCC 2020

撮影場所:岡山県備前市吉永町八塔寺、2022年撮影