パックマン星雲 NGC281

Pacman Nebula,NGC281

パックマン星雲 NGC281

Takayuki Yoshida

パックマン星雲 NGC281

NGC281は、カシオペア座に位置する散光星雲で、 その形がアーケードゲームのパックマンに似ていることから、「パックマン星雲」とも呼ばれています。 肉眼では見ることができませんが、比較的明るい天体のため、 天体望遠鏡を使えば、うっすらとした姿を見ることができます。

NGC281は、通常のブロードバンドフィルターを装着したデジタルカメラでは、ほぼ赤一色に写ります。 一方、ナローバンドフィルターを使うと、Hα領域の光だけでなく、OIII領域の光もよく写り、 OIII光を多く発する天体であることがわかります。

パックマン星雲の撮影には、口径10センチのフローライト2枚玉屈折望遠鏡「タカハシFC-100DZ」を使用し、 冷却CMOSカメラ ASI2600MMProで撮影を行いました。 フィルターは半値幅が5nmのナローバンドフィルターを使用しています。

撮影した画像を、SHOカラー合成で仕上げると、RGBカラー写真とは違った色合い豊かな作品に仕上がりました。 なお、OIII画像のみ撮影枚数が少なくなっていますが、これはOIII撮影中に雲が通過していたためです。


Imaging information

撮影鏡筒:タカハシFC-100DZ、FC-35レデューサー×0.66使用

望遠鏡架台:ZWO AM5赤道儀、ASIAIRにてオートガイド追尾撮影

撮影カメラ:ZWO ASI2600MM Pro 冷却CMOSカメラ

カメラの設定:ゲイン100、オフセット50、センサー温度マイナス10度

フィルター:Chroma社 SII、Hα、OIIIフィルター使用

露出時間:SII=Hα=300秒×6枚、OIII=3枚

画像処理ソフト:PixInsight、ステライメージ9、PhotoshopCC 2020

撮影場所:兵庫県篠山市、2022年8月撮影