干潟星雲と三裂星雲
干潟星雲と三裂星雲
干潟星雲と三裂星雲は、いて座に位置する散光星雲です。どちらも夏を代表する天体として知られており、天体観望から天体撮影まで幅広く人気があります。 写真の右上に写っているのが三裂星雲、メシエ20(M20)です。ピンク色の星雲が三つに引き裂かれたように見えることから、この名前で呼ばれています。 写真の下に大きく広がっているのが干潟星雲、メシエ8(M8)です。星雲の形が海の干潟に似ていることから、この愛称が付けられています。
どちらの星雲も比較的明るく、小口径の双眼鏡でも淡い雲のような姿を楽しむことができます。 口径が大きくなるにつれて星雲はより明瞭になり、以前、口径15cmの双眼鏡で眺めた際には、周囲の星々と相まって見事な眺めを楽しむことができました。 天体望遠鏡では視野が狭くなりやすいため、個人的には双眼鏡で広い視野を楽しむほうが面白い天体だと思います。
今回の作品は、ビクセンの高性能屈折望遠鏡「VSD90SS(口径90mm)」とモノクロ冷却CMOSカメラを使用して撮影しました。 今回は、星雲周辺に広がる淡いガスを過度に強調することは避け、干潟星雲と三裂星雲が本来持つ、スタンダードな美しさを意識して仕上げています。 APS-Cサイズの冷却CMOSカメラを使用したため、干潟星雲の東側に広がる「猫の手」付近が構図から切れてしまったのは少し残念でしたが、その分、M8とM20を大きく配置し、二つの星雲を迫力ある姿で表現することができたと思います。
Imaging information
撮影鏡筒:ビクセンVSD90SS
望遠鏡架台:ビクセンAXD赤道儀
撮影カメラ:ZWO ASI2600MM Pro 冷却CMOSカメラ
カメラの設定:ゲイン100、オフセット50、センサー温度マイナス5度
露出時間:L=300秒×16枚、R=G=B=各300秒X10枚、Chroma社フィルター使用
画像処理ソフト:PixInsight、ステライメージ10、Affinity Photo2
撮影場所:N.N.R.V.リモート観測所、2026年7月撮影

